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1.2 vi の基本操作

1.2.1 vi の起動法

vi を起動するには,コマンド行で
vi file
を実行します3。 ここで file には,新規に作成するファイルの名前や,編集したい既存のファイル名を与えます4

1.2.2 vi の編集モード

vi はモードという概念を持つエディタです。 vi では,現在どのモードになっているかにより,使用可能な操作が異なります。
コマンド入力モード
vi 起動直後には,このモードになっています。 カーソル移動や,文字の消去,ファイルへの保存等の操作は,コマンド入力モードにおいて,vi のコマンドを入力することにより行います。 vi のコマンドの一部を第 1.4 節に挙げますので,参考にしてください。

コマンド入力モードでは文字の入力はできません。 ia 等の vi のコマンドを入力し,次に紹介 する文字入力モードに移行してから,文字入力をします。

文字入力モード
このモードは文字を入力するためのモードであり,基本的にそれ以外の操作はできません。 カーソル移動等のためには,<ESC> を押して,コマンド入力モードに戻る必要があります5

ただし,<ENTER><ESC> を押す前であれば,入力したばかりの文字は <BS> (バックスペースキー) または CTRL-h で削除できます6<BS> を続けて押すと,さらにその前に入力した文字を削除できます。 なお,<BS> を押しても,カーソルが左に動くだけで元の文字は表示されたままになっているかもしれませんが,これらは無視してください。<ESC> を押せばちゃんと消えます。

  i, a, o, O, cw, cc ...  
  $\longrightarrow{}$  
\fbox{コマンド入力モード}   \fbox{文字入力モード}
  $\longleftarrow{}$  
  <ESC>  

vi では,これらのモードを行ったり来たりしながら,文書を編集します7。 現在,どちらのモードなのかが分からなくなったら,<ESC> を 1 回または 2 回押して,コマンド入力モードに移行してください。