多くの UNIX コマンドは ``標準出力'' と ``標準エラー出力'' と呼ばれる情報の出口を持っています。
>
と >>
は,共に実行するコマンドの標準出力の接続先をファイルに切り替えるリダイレクトです。
標準出力のリダイレクトを用いれば,通常は画面に表示されるコマンドの実行結果を,ファイルに保存することができます。
cal 2012 > year
を実行して結果がファイル year に保存されるのは,「> year
」の指定により cal コマンドの標準出力が,画面ではなくファイル year に接続されるためです。
なお,tcsh で標準出力と標準エラー出力の接続先を共にファイルに切り替えるには >&
や >>&
を使います。
cal 2012 > year
において,
「2012
」は cal コマンドに対する動作の指示なので,cal コマンドの引数です。
一方,「> year
」は
シェルに対して標準出力の接続先変更を指示しているのであり,cal コマンドの動作を変更するものではありません。
したがって,「> year
」は cal コマンドの引数ではありません。