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2.3 パス名を用いたファイルやディレクトリの操作

ファイル名やディレクトリ名を引数とするコマンドでは,ファイル名やディレク トリ名に代えパス名を指定することができます。パス名には,絶対パス名と相対 パス名のどちらを利用しても構いません。

2.3.1 例題 -- カレントディレクトリの変更

以下を順に実行してください。カレントディレクトリを変更(別のディレクトリ に移る)する度に,pwd コマンドを実行してカレントディレクトリを確認してく ださい。

  1. まず,pwd コマンドでカレントディレクトリの絶対パス名を確認しましょ う。

  2. 絶対パス名を使ってルートディレクトリに移る

    cd /

  3. 絶対パス名を使ってディレクトリ /var/tmp に移る

    cd /var/tmp

  4. ホームディレクトリに移る (ここではパス名を使わずに,引数無しの cd で済ませます)

    cd

  5. 相対パス名を使って,ディレクトリ unix の子ディレクトリである misc に移る

    cd unix/misc

  6. 相対パス名を使ってホームディレクトリに移る

    cd ../..

2.3.2 例題 -- ファイル名の一覧表示やファイルの内容閲覧

  1. ルートディレクトリに存在するファイルの一覧

    ls /

  2. ディレクトリ /etc に存在するファイルの一覧

    ls /etc

  3. ディレクトリ /etc に存在するテキストファイル passwd の内容閲覧 10

    cat /etc/passwd

2.3.3 例題 -- ファイルの複写や移動

以下は,すべてホームディレクトリをカレントディレクトリとした状態で実行し てください。実行したら,ls コマンド等で結果を確認してください。 コマンドの第2引数に与えるファイルの種類(ファイルかディレクトリか)に注意してください (第 1.5 節参照)。

  1. ディレクトリ unix に存在するファイル temp をディレクトリ misc に複写
    (cp file directory の形式で cp を実行)

    cp unix/temp unix/misc

  2. ディレクトリ unix に存在するファイル temp をディレクトリ misc に, ファイル名 tempfile として複写 (misc に tempfile と いうディレクトリは存在しないとする)
    (cp file1 file2 の形式で cp を実行)

    cp unix/temp unix/misc/tempfile

  3. tempfile をカレントディレクトリに移動 (mv file directory の 形式で mv を実行)

    mv unix/misc/tempfile .(ドット)

2.3.4 まとめ -- コマンドに対するファイルとディレクトリの指定方法