2.2 ファイルの詳細情報 -- ls -l

UNIX のファイルには,ファイル名の他にも種々の情報が付与されています。ls にオプション -l (long format)を付けて実行することにより, ファイルの詳細情報を表示することができます。

また,ls の引数にディレクトリを指定できることは紹介済みですが, ls の引数には通常のファイルの名前を与えることもできます。 その場合,ls は与えられたファイルの情報のみを出力します。 複数のファイル名を与えることも可能です。

さて,カレントディレクトリに通常のファイル year が存在するとします。 このとき

ls -l year
を実行すると ,ファイル year の詳細情報を得ることができます11。 次に示すのは, ユーザー skonno による実行例です。 本節では,アクセス権とリンク数を除く各項目について説明します 12
 
種類        リンク数 グループ        更新日時 
|           |        |             <---------->
-rw-r--r--  1 skonno student 2007  7月 13 09:21 year
 <------->    |              |                  |
 アクセス権   所有者         サイズ             ファイル名
種類
ファイルの詳細情報における一番左の記号 (-) はファイルの種類を表します。 記号の示す意味は次のとおりです13
-: 通常のファイル
 d: ディレクトリ
所有者
ファイルを所有するユーザー (所有者; owner) の名前です。 デフォルトでは14, ファイルを作成したユーザーが,そのファイルの所有者です。

グループ
この項目はファイルの所属グループを表します15 。ファ イルに所有者があるのと同様に,ファイルは第 2.1 節で説明 したグループにも属します。 デフォルトでは, ファイルの所有者が所属する第一番目のグループが, そのファイル の所属グループとなります。

サイズ
byte 単位でのファイルサイズです。テキストファイルの場合,1 文字が 1 byte です。 ただし,日本語の文字では,いわゆる半角文字を除き,1 文字あたり 2 byte です。

更新日時・ファイル名
文字通り,ファイルの最終更新日時とファイル名です。