2.1 コマンドの実行

• コマンド (command) はコンピュータへの命令です。

• UNIX にログインして表示される

  [user@host ~]$

  をプロンプト (prompt)と呼びます³。 プロンプトが存在する行をコマンド行 (command line) と呼びます。

• プロンプトが現れれば，キーボードからコマンドを入力できます。 入力の誤りは <BS> (Backspace キー) で修正できます。 続いて <ENTER>（エンター・キーまたはリターン・キー）を押せば， 入力したコマンドが実行されます。

  例)

  date コマンドで現在の日付と時刻を表示する

  date<ENTER>

• UNIX のコマンドにおける大文字と小文字は， 異なるものとして区別されます⁴。

• ほとんどのコマンドには，引数 (ひきすう; argument) を使って，コマンドの動作に関わる指示を与えることができます。 引数が必須のコマンドもあります。

  引数は，コマンド行に入力したコマンドの名前に続いて， 空白で区切って記述します。

  引数として記述すべき事柄はコマンド毎に異なります。

  例)

  引数 +%D を付けて date コマンドを実行する

  date +%D<ENTER>

2.1.1 練習

1. cal コマンドを実行してください。 今月のカレンダーが表示されましたか。

2. 大文字で CAL と入力して <ENTER> を押してください。 Shift キーを押しながら英字を入力すると大文字になります。

   「コマンドが見つかりません (Command not found.)」としかられますね。 UNIX に cal コマンドはありますが，CAL コマンドはありません。

3. cal 10 1966 を実行してください。 10 や 1966 は，cal コマンドの引数です。

   cal コマンドは，引数が無ければ今月の， 引数があれば指定の月あるいは年のカレンダーを表示します。

4. 途中に空白を入れずに cal101966 を実行してください。

   cal101966 というコマンドはありません。 コマンドと引数，および複数の引数を区切るには空白が必要です。

5. man date を実行してください。 man はコマンド等のマニュアルを表示するコマンドです。

   表示が 一画面におさまりきらないため， 最終行に何やら表示されて止まっています。 <SPACE> (スペース・キー) を押すと次の画面に進みます。 q を打つと終了します。

6. man を実行してください。

   man コマンドには，調べたいコマンドの名前（コマンド名）等を， 引数として与える必要があります。 引数が必要かどうかは，コマンドによって異なります。

7. clear コマンドを実行してみましょう。

   きれいになりましたか。

8. echo コマンドを実行してみましょう。

   何も表示されませんね。

9. echo Hokkaido Univ. of Education を実行してみましょう。

   echo は与えられた引数を画面に表示するコマンドです。