データベースシステムには幾つかの種類がありますが,この授業では, 現在最も標準的に用いられている 関係データベース (relational database) システムを扱います。
関係データベースシステムにおけるデータベースはテーブル (表; table) の集まりです。テーブルを関係(relation)と呼ぶことがあります 1。
テーブルは行 (row)と列 (column)で構成され,列には必ず名前 があります。行をタプル (tupple),列を属性 (attribute),列の名前を属性名 と呼ぶことがあります2 。
SQL (structured query language) は関係データベースを扱うためのデータベース言語です。 SQL では,C などの手続き型言語とは違い, 原則として目的を達成するための手順 (how) ではなく, 何をしたいか (what) を記述します。
この授業で主に扱う SQL は, ANSI (米国規格協会) と ISO (国際標準化機構) が 1992 年に制定した SQL2 規格 (通称 SQL-92) です。
SQL2 は 日本語の利用が可能になるよう, 1995 年に JIS (日本工業規格) 規格化もされています。 SQL 規格の改訂はその後も続けられています。