シェル (shell) は,ユーザーがコマンド行に打ち込んだコマンド等を解 釈し,計算機に実行させる役割をもつプログラムです 1。
ユーザーが計算機にログインすると,そのユーザーのためにシェルが動き出しま す。これをログインシェル (login shell) といいます。ログイン後,コマンド 行にコマンドをタイプして実行できるのは,ログインシェルが動いているからで す。ユーザーは暗黙のうちにシェルを利用しているのです。
さて,シェルには幾つかの種類がありますが,各ユーザーがログインシェルとし て何というシェルを用いるかは,予め管理者が設定しています。ワークステーショ ン室のシステムでは,一般ユーザーのログインシェルは tcsh です。
ユーザーの情報を調べるコマンド finger でログインシェルを確認できます。
finger userを実行してみましょう2。 ここで user には,自分のユーザー名を指定します。
表示項目の中の「Shell: /bin/csh」に着目してください。みなさんは,ログイ ンシェルとして csh (シーシェル) を利用しているように見えますが,ワークス テーション室の現システムでは,ハードリンクというファイルシステムの仕組み により,/bin/tcsh というファイルに対して /bin/tcsh と /bin/csh の二つの 名前がつけられていて,どちらの名前を使っても tcsh が起動するようになって います3 。 tcsh は csh の機能を拡張したシェルです。