4. 情報検索

目次

1. 目的

  • URL (URI) とそれを構成する各要素(スキーム,ホスト名,ドメイン名,ファイル名等)の意味を知っている。 (2-1) 1
  • Web ページに記された情報の信頼性を確認できる。 (2-3)
  • 情報検索の目的に応じて検索サイト(一般の検索エンジン,文献データベース等)を選択し,検索結果の絞り込み等の適切な検索方法を用いた検索を行うことができる。 (2-4)

2. Webサイトでの情報検索

2.1. URL を使った Web ページの閲覧

Web ページを閲覧するための最も安全で確実な方法は, 信頼できる情報源から得た URL(いわゆる Web ページのアドレス)を使って, Web ブラウザでページを開くことです。

URL (Uniform Resource Locator) は, 主にインターネット上の資源(リソース)を特定するものであり, Web ページの URL であれば

https://www.hokkyodai.ac.jp/purpose/current.html

のような形をしています。 まず,この URL を Web ブラウザの適切な場所にキーボードから入力することによって,このページにアクセスしてみましょう。本学 Web サイト内の「在学生の方」のページを表示できましたか?

続いて,URL の構成要素について説明します。

先頭の https の部分をスキーム名といいます。 スキーム名は,URL で示されているリソース(資源)に,どのような方法でアクセスできるかを示すものであり, 通信のプロトコル名であることが多いです。

続く www.hokkyodai.ac.jp の部分をドメイン名といいます。 ドメイン名は Web ページ等を提供するコンピュータ(サーバ)をインターネット上で特定する部分です。 ただし,www の部分をホスト名と呼び,hokkyodai.ac.jp のみをドメイン名と呼ぶこともあり, その場合の「ドメイン名」は当該サーバが属す組織やネットワークを表します。

ドメイン名に続く文字列(ここでは /purpose/current.html の部分)が,当該サーバ上の Web ページを特定します。

したがって,この URL は,https プロトコルでアクセス可能な www.hokkyodai.ac.jp というサーバが提供する /purpose/current.html という Web ページを表しています。

2.2. Web サイトで情報を探そう

インターネットには WWW(World Wide Web)の形で膨大な量の情報が存在しています。 そこから自分の欲しい情報を探す方法の一つとして,検索サイトが提供する検索サービスの利用があります。

検索サイトでは, クローラあるいはロボット等と呼ばれるプログラムが インターネットに公開されている Web サイトのコンテンツ (内容)を自動的に収集し,データベースを構築しています。

利用者が検索語(キーワード)を入力して検索操作を行うと2, 検索サイトでは検索プログラム(検索エンジン)がデータベースを検索します。 その結果は,検索された Web ページへのハイパーリンク (URL) として得られます。

2.3. 様々な検索方法

検索サイトの一つである Google( https://www.google.com/ )の 「検索オプション」https://www.google.com/advanced_search (通常の検索ページからは「設定」-> 「検索オプション」をクリック)を使って, 様々な検索方法を試してみましょう。 ここでは,函館についての観光情報を探しているとします。

以下では,検索オプションのページで検索語(キーワード)を入力して検索します。 検索結果が表示されたら, Web ブラウザの「戻る」ボタンで検索オプションのページに戻ると次の検索が容易に行なえます。

また,検索結果が表示されたページには,上部にキーワード入力による検索欄があります。 ここを見ると,検索オプションのページで行った操作を,通常の検索ページで行う方法がわかりますので,それも確認しながら操作しましょう。

2.3.1. AND検索

検索結果の絞り込みによく用いられるのは AND 検索です。 複数のキーワードを指定し,それらを同時に含んでいるページを検索します。

  1. 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と入力して検索してください。検索結果の件数を確認したら,検索オプションのページに戻ってください。
  2. 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と「観光」を空白で区切って入力し,検索してください。検索結果の件数等を確認してください。

2.3.2. OR検索

次に,OR検索を試してみましょう。 複数の検索語のいずれかが含まれているWebページを検索できます。

  1. 「いずれかのキーワードを含む」欄を「函館」として検索してください。検索結果の件数を確認したら,検索オプションのページに戻ってください。
  2. 「いずれかのキーワードを含む」欄に「函館」と「観光」を空白で区切って入力し,検索してください。検索結果の件数等を確認してください。また,検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。

AND検索の「絞り込み」に対し,OR検索は検索の範囲を広げます。

2.3.3. NOT 検索

  1. 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と「旅行」を空白で区切って入力し,検索してください。
  2. さらに「含めないキーワード」欄に「ツアー」を追加して検索してみましょう。検索結果のページでは検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。

2.3.4. フレーズ検索

検索オプションのページの「すべてのキーワードを含む」欄を 「函館観光」 とした場合と, 「語順も含め完全一致」欄を 「函館観光」 とした場合の検索結果を比べてください。

後者では,検索結果のページの検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。

2.3.5. サイト(ドメイン)の限定

検索結果の絞り込みは, 検索対象とするサイト(ドメイン)の範囲を限定して行うこともできます。

先の "函館観光" の検索を,北海道の自治体が提示しているページに限定して行ってみます。 そのために,検索オプションページの「サイトまたはドメイン」欄に,hokkaido.jp と追加入力して, 函館観光の検索をもう一度行ってみましょう。

次に,今,検索結果が表示されている検索ページ上部の検索語入力欄に 「教育」と入力して検索しましょう。 続いて,「教育 site:.ac.jp」と入力して検索してみましょう。

Google の検索サイトでは,検索オプションのページを使わなくても, site: に続いて URL の一部を入力することで,検索するサイト(ドメイン) を絞り込めることがわかります。

3. 探してきた情報を吟味する

レポートの作成であれ,趣味の時間であれ, いわゆるネット上の情報を探すことが,日常生活の一部となっている人も多いでしょう。 しかし,その情報が常に正しいとは限りません。 「眼前の情報を鵜呑みにしない」姿勢は,書籍や新聞,雑誌,テレビなど, メディアの種類にかかわらずに常に必要ですが, Web サイトや SNS 等のネット上の情報は, 個人が容易に発信できるものも多く, その信憑性や信頼性には特に注意する必要があります。 得られた情報をよく吟味してから信頼する習慣を身に付けましょう。

得られた情報を吟味する方法としては次のようなものがあります。

  1. その話題に関連する情報を別途参照し,比較してみる
  2. 情報提供者(本の著者やWebサイト制作者)の所属や,他の活動を調べてみる
  3. その話題について詳しい人に,資料の信頼度を尋ねてみる

なお,論文やレポートにおける参考文献として, Web の情報を安易に用いることはお薦めできませんが, その必要が生じたら,出典の情報として次のものは必要です。

  1. 作成者
  2. タイトル
  3. URL
  4. 参照年月日(自分が閲覧した年月日)

4. 本学で利用できる検索サービス

本学の附属図書館の Web サイトでは各種検索サービスが提供されています。 図書館の Web ページを見てみましょう。URL 等は調べてください。

hue_library_webpage.png

図1: 北海道教育大学附属図書館のホームページ

ページ上部のキーワード検索の欄から蔵書や文献などの検索を行うことができます。 キーワードを入力して検索すると,複数のタブに検索結果が表示されますが,一番左のOPAC[本学所蔵]に表示されているのが,本学図書館が所有する書籍の結果です。 ただし,この結果は函館館以外に所蔵されているものも含みます。 函館館所蔵のものだけを調べたければ,検索結果ページ左側の「絞り込み」によって所蔵館を絞り込むことができます。 この検索については,ページ右上のヘルプが充実していますので,詳しい使い方はヘルプを見てください。

図書館ホームページ(図1)の「探す・調べる」には, さまざまな検索サービスや 電子書籍,論文・雑誌記事等を閲覧できるサービスが用意されています。 例えば,OPAC では本学図書館の蔵書検索ができ, CiNii Articles では,日本で発行された学術論文を検索できます。

これらを学習や研究に活用してください。

5. 課題

次の3つの質問

  • 質問1.住民基本台帳に基づく自身の出身地(または帰省先)の総人口(出身地,調査年月,総人口を記す)
  • 質問2.第168回芥川賞の受賞作品名と著者名および作品が掲載された雑誌名
  • 質問3.北海道で開催された主要国首脳会議の開催年と場所および重要課題と位置付けられた議題

の各々について,

  • 「質問」および「回答」
  • 回答を得るために利用した検索サイト名と検索語(キーワード)
  • 回答の載っている Web ページまたは Web サイトの
    • 作成者
    • タイトル
    • URL
    • 参照年月日
  • 回答が正しいと考える理由

を生涯メールシステムの本文に記し,メールの件名を johokiki4 として,授業担当者に送ってください。

脚注:

1

括弧内は関係する「到達の最低レベル」の番号

2

文字情報だけでなく,画像情報などについても検索可能なサービスが提供されています。

日付: 2023/5/11

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