目次

1 実習課題

次の音を作成して聴取とスペクトル (FFT) 分析を行う。

周波数 1000 Hz の純音（正弦波）
講義資料 p.4 の複合音
第 1 周波数成分（基本周波数）を 500 Hz とし，振幅を 1 とする。
講義資料 p.5 の矩形波

用いるプログラムは次のとおり。

音 (wav ファイル）と波形（テキストファイル）の作成：mksine
音を聴く，波形やスペクトルを見る: wavesurfer

2 mksine の使い方

mksine は純音（正弦波）や複合音（複数の正弦波から成る音）を作成するプログラム。

引数無しで実行すると，実行の書式が表示される。
コマンドの最後の引数に，作成する音ファイルの名前 (.wav) を指定する。既存のファイル名を指定すると内容は上書きされる。
作成する音のパラメータ（周波数等）をテキストファイル（以下，パラメータファイルと呼ぶ）から読み込める。
そのためのオプションは「-f ファイル名」。
パラメータファイルの作成は「notepad ファイル名」で可能。
ファイルを作成する代わりに mksine 実行後に標準入力（キーボード）からパラメータを入力することもできる。

2.1 mksine のパラメータファイル

純音（正弦波）作成時には，コマンド実行後に周波数を入力すればよいが，複合音を作る際には，周波数や振幅をパラメータファイルに書き込むのがよい。

一行が一つの正弦波（純音）に対応する。複数の行を書けば，各行の純音を加えた複合音を作成できる。
各行の記述の一般形は，
周波数[Hz] 振幅(比率) 初期位相[rad]
(この授業では初期位相は省略し，0 [rad] に固定)
純音作成（一行のみ記述）時は振幅不要。
項目の区切り文字は空白かタブ文字。
分数は使用できない。計算が必要なときは電卓（コマンド名：calc）を使うと便利。
パラメータファイルの例：
```
 500 1
 1500 0.333333
 2500 0.25
```

3 コマンド実行例 (1000 Hz 純音)

音作成
notepad s1000_par.txt
1000 を記入して保存。(1000 は作成する純音の周波数)
mksine -f s1000_par.txt s1000.wav
音を聴く，波形やスペクトルを見る。
wavesurfer s1000.wav
Choose Configuration ダイアログでは Waveform を選択する。
スペクトルを表示するには，波形の上で右クリックし，Spectrum Section ... をクリックする。