表計算ソフトを使った統計グラフの作成 1. 目的 - 数値データに基づく統計量の計算とグラフの作成ができる 2. 基本統計量等の計算 (Excel 関数の利用) 1) 複数セルに同様の式を与えたいときには,式をコピーして貼り付ける 2) 階級毎の度数 - COUNTIF(範囲, 条件) - COUNTIFS(範囲1, 条件1, 範囲2, 条件2, ...) 3) 基本統計量 - 最大値: MAX, 最小値: MIN, 中央値: MEDIAN, 四分位数: QUARTILE.INC 3. 度数分布図 (histogram) の作成 - 棒グラフの利用 - Excel 2016 以降では,統計グラフとして「ヒストグラム」も用意されている 4. 積み上げ棒グラフの作成(総量と内訳の可視化) 1) グラフ化するデータを列タイトルのセルを含めて範囲指定 2) グラフ作成 - 挿入 -> グラフ -> 積み上げ縦棒 3) グラフ設定の変更 - グラフタイトルの削除と軸ラベルの付与 5. 箱ひげ図 (boxplot) の作成(積み上げ棒グラフを利用する方法) 1) 箱ひげ図を描くための数値表の作成 - 最小値-Q1 などを Excel の数式で計算 2) 「箱」部分(第一,第二,第三四分位)の描画 (積み上げ棒グラフの利用) - Q3-Q2, Q2-Q1, Q1 の積み上げ棒グラフの作成 - 科目名の行とデータの行を選択(Ctrl キーを押しながらドラッグ)してグラフ挿入 - Q1 部分の表示消去 - グラフ上で選択->「データ系列の書式設定...」->塗りつぶしなし - Q3-Q2, Q2-Q1 部分の透明化 - 塗りつぶしなし,枠線表示 3) 「ひげ」部分(最大値・最小値)の描画 (誤差範囲の利用) - 最大値を描画 - グラフ上で Q3-Q2 部分を選択 - + ボタン -> 誤差範囲(その他のオプション)選択 - 方向:正方向 - 誤差範囲:ユーザー設定(「値の指定」で「最大値-Q3」のセルを指定) - 最小値を描画 - グラフ上で Q1 部分(表示無し)を選択して,「Q1-最小値」を誤差範囲で描画 4) 軸などの調整 - グラフタイトル・凡例の削除,軸ラベルの表示 - 軸と目盛の表示 6. Webページ内テキストデータの Excel ワークシートへの複写法 1) Web ページ上で複写範囲を指定してコピー操作 2) Excel ワークシート上で貼り付け操作 - 「形式を指定して貼り付け」(形式: テキスト) 7. 練習問題 資料のページにある gardens.txt には 3 つの場所における10日間のオソン濃度の測定値が pphm (parts per hundred million) 単位で入っているとする。このデータに対して以下のことを行いなさい。 1) 新しい Excel のワークシートに gardens.txt の内容を複写しなさい。 2) gardenA から C までの全データから,階級 1-2, 3-4, ... , 11-12 (全 6 階級)の度数分布を求め,度数分布図を作りなさい。 3) 箱ひげ図 (boxplot_gardens_excel.png 参照)を作りなさい。