5. 情報検索
目次
1 目的
- URL (URI) とそれを構成する各要素(スキーム,ホスト名,ドメイン名,ファイル名等)の意味を知っている。 (2-1) 1
- Web ページに記された情報の信頼性を確認できる。 (2-3)
- 情報検索の目的に応じて検索サイト(一般の検索エンジン,文献データベース等)を選択し,検索結果の絞り込み等の適切な検索方法を用いた検索を行うことができる。 (2-4)
2 Webサイトでの情報検索
2.1 URL を使った Web ページの閲覧
Web ページを閲覧するための最も安全で確実な方法は, 信頼できる情報源から得た URL(いわゆる Web ページのアドレス)を使って, Web ブラウザでページを開くことです。
URL (Uniform Resource Locator) は, 主にインターネット上の資源(リソース)を特定するものであり, Web ページの URL であれば
のような形をしています。
ここで http の部分をスキーム名といいます。スキーム名は通信のプロトコル名であることが多いです。
続く www.hokkyodai.ac.jp の部分をドメイン名といいます。 ドメイン名は Web ページ等を提供するコンピュータ(サーバ)をインターネット上で特定する部分です。 ただし,www の部分をホスト名と呼び,hokkyodai.ac.jp のみをドメイン名と呼ぶこともあり, その場合の「ドメイン名」は当該サーバが属す組織やネットワークを表しています。
ドメイン名に続く文字列(ここでは /current/の部分)が,当該サーバ上の Web ページを特定します。
2.2 Web サイトで情報を探そう
2.2.1 検索サービス
インターネットには WWW(World Wide Web)の形で膨大な量の情報が存在しています。 そこから自分の欲しい情報を探す方法の一つとして,検索サイトが提供する検索サービスの利用があります。
検索サイトでは, クローラあるいはロボット等と呼ばれるプログラムが インターネットに公開されている Web サイトのコンテンツ (内容)を自動的に収集し,データベースを構築しています。
利用者が検索語(キーワード)を入力して検索操作を行うと2, 検索サイトでは検索プログラム(検索エンジン)がデータベースを検索します。 その結果は,検索された Web ページへのハイパーリンク (URL) として得られます。
2.2.2 ディレクトリサービス
ディレクトリサービスは,有用な Web サイトを人が選択して項目別(カテゴ リ)に分類し,利用者に提供するサービスです3。
このサービスにおけるカテゴリでは, 大きなカテゴリの中に小さなカテゴリがある,という形で階層的に整理されています。
例えば,大学祭の情報を調べようとしたとき, goo カテゴリー検索 https://category.goo.ne.jp/ では, 「学校と教育」カテゴリの中に 「大学」カテゴリがあり, その中に「学生生活」カテゴリがあります。 そこに「大学祭」のカテゴリがあり,大学祭に関連するサイトへのリンクがまとめられています。 すなわち,「学園祭」カテゴリへの経路は
学校と教育 > 大学 > 学生生活 > 学園祭
です4。
このようなディレクトリサービスには,人間がサイトを選別・分類することに よる信頼性がありますが,Web サイトの爆発的な増加や検索エンジンの能力向 上等によって,Web 検索では検索エンジンによる検索サイトの利用が主流にな りました。また,ディレクトリサービスであっても,ディレクトリ内をキーワー ド検索する機能が設けられているのが普通です。
2.3 様々な検索方法
検索サイトの一つである Google( http://www.google.com/ )の 「検索オプション」http://www.google.com/advanced_search (通常の検索ページからは「設定」-> 「検索オプション」をクリック)を使って, 様々な検索方法を試してみましょう。 ここでは,函館についての観光情報を探しているとします。
以下では,検索オプションのページで検索語(キーワード)を入力して検索します。 検索結果が表示されたら, Web ブラウザの「戻る」ボタンで検索オプションのページに戻ると次の検索が容易に行なえます。
また,検索オプションのページで行った操作を,通常の検索ページから行う方法を確認しながら操作しましょう。
2.3.1 AND検索
検索結果の絞り込みによく用いられるのは AND 検索です。 複数のキーワードを指定し,それらを同時に含んでいるページを検索します。
- 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と入力して検索してください。検索結果の件数を確認したら,検索オプションのページに戻ってください。
- 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と「観光」を空白で区切って入力し,検索してください。検索結果の件数等を確認してください。
2.3.2 OR検索
次に,OR検索を試してみましょう。 複数の検索語のいずれかが含まれているWebページを検索できます。
- 「いずれかのキーワードを含む」欄を「函館」として検索してください。検索結果の件数を確認したら,検索オプションのページに戻ってください。
- 「いずれかのキーワードを含む」欄に「函館」と「観光」を空白で区切って入力し,検索してください。検索結果の件数等を確認してください。また,検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。
AND検索の「絞り込み」に対し,OR検索は検索の範囲を広げます。
2.3.3 NOT 検索
- 「すべてのキーワードを含む」欄に「函館」と「旅行」を空白で区切って入力し,検索してください。
- さらに「含めないキーワード」欄に「ツアー」を追加して検索してみましょう。検索結果のページでは検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。
2.3.4 フレーズ検索
検索オプションのページの「すべてのキーワードを含む」欄を 「函館観光」 とした場合と, 「語順も含め完全一致」欄を 「函館観光」 とした場合の検索結果を比べてください。
後者では,検索結果のページの検索語がどのように表記されているかも確認しましょう。
2.3.5 サイト(ドメイン)の限定
検索結果の絞り込みは, 検索対象とするサイト(ドメイン)の範囲を限定して行うこともできます。
先の "函館観光" の検索を,北海道の自治体が提示しているページに限定して行ってみます。 そのために,検索オプションページの「サイトまたはドメイン」欄に,hokkaido.jp と追加入力して, 函館観光の検索をもう一度行ってみましょう。
次に,今,検索結果が表示されている検索ページ上部の検索語入力欄に 「教育」と入力して検索しましょう。 続いて,「教育 site:.ac.jp」と入力して検索してみましょう。
Google の検索サイトでは,検索オプションのページを使わなくても, site: に続いて URL の一部を入力することで,検索するサイト(ドメイン) を絞り込めることがわかります。
3 探してきた情報を吟味する
レポートの作成であれ,趣味の時間であれ,Webサイトのリソース参照が,日常生活の一 部となっている人もいるでしょう。しかし,その情報が常に正しいとは限りません。 「眼前の情報を鵜呑みにしない」姿勢は,書籍や新聞,雑誌などのメディアの種類にかか わらずに常に必要なことですが,特に Web サイトの情報の信頼性については,よく注意 する必要があります。得られた情報をよく吟味してから信頼する習慣を身に付けましょう。
得られた情報を吟味する方法としては次のようなものがあります。
- その話題に関連する情報を別途参照し,比較してみる
- 情報提供者(本の著者やWebサイト制作者)の所属や,他の活動を調べてみる
- その話題について詳しい人に,資料の信頼度を尋ねてみる
なお,論文やレポートにおける参考文献として, Web の情報を安易に用いることはお薦めできませんが, その必要が生じたら,出典の情報として次のものは必要です。
- 作成者
- タイトル
- URL
- 参照年月日(自分が閲覧した年月日)
4 学内で利用できる検索サービス
学内では,附属図書館が提供している各種検索サービスを利用することができます。 附属図書館のWebサイトを見てみましょう。
OPAC タブでは本学図書館の蔵書検索ができます。
CiNii Article タブでは,日本で発行された学術論文を検索できます。
図書館サイトのトップページの「探す・調べる」には, さまざまな検索サービスや 電子書籍,論文・雑誌記事等を閲覧できるサービスが用意されています。
学習や研究に活用してください。
5 課題
次の3つの質問
- 質問1.平成31年3月末時点の函館市の総人口
- 質問2.第160回直木賞と芥川賞それぞれの受賞作品名と著者名
- 質問3.過去の東京オリンピックで馬術競技が行われた県の名前
の各々について,
- 「質問」及び「回答」
- 回答を得るために利用した検索サイト名
- 回答を得るために利用した検索語(キーワード)やカテゴリ
- 回答の載っている Web ページまたは Web サイトの
- 作成者
- タイトル
- URL
- 参照年月日
- その回答が正しいと考える理由
を記したメールを作成し, 生涯メールシステムを使って授業担当者に送ってください。 メールの件名を johokiki5 としてください。