8. ワードプロセッサを用いた文書作成
1 今回の目的
- 文字の入力,コピー,削除,貼り付け,操作の取消等の文書編集の基本操作ができる。
- フォント選択や文字の各種修飾を行うことができる。
- 案内文などの定型文書を作成するために,右寄せ,中央揃え,箇条書き,タブストップ等を適切に使用できる。
- 論文や報告書等の文書を作成するために,見出しや本文などの適切な「スタイル」を使うことができる。
2 ワードプロセッサについて
コンピュータで文書を作成するためのアプリケーションのひとつとして,ワードプロセッサ (ワープロと略されることが多い) があります1。 今回の授業では,ワードプロセッサを利用した文書の作成についての基本的な説明と実習を行います2。 ワードプロセッサには様々なものがありますが, この授業では Microsoft Office Word 2013 (以下,Word と呼ぶ) を使います3。
2.1 ワードプロセッサの特徴と利点
- 文章の修正や加筆が可能
- 再利用が容易
- 文書の体裁を確認しながらの文書作成できる3
2.2 基本操作
2.2.1 起動
Windows のスタートメニューから起動できます。 この授業では,起動後に選択するテンプレートとして「白紙の文書」のみを使います。
2.2.2 ファイルへの保存とファイル形式
作成した文書をファイルに保存する際の 標準のファイルの種類は, 拡張子が docx の Word ファイルです。
他のワープロソフトとの共通のファイル形式への保存や, 文書の配布に適した PDF 形式のファイルに文書をエクスポートすることもできます。
ファイルへの上書き保存は,キーボードから Ctrl-s でも行えます。
2.3 文書編集の基本
2.3.1 編集操作の基本的な考え方
入力した文書の一部を編集操作する際の基本的な考え方は
- 対象を選択して
- 操作する
です。
- 文字や文字範囲の選択法:
- マウスでドラッグ
- Shift-矢印キー
- 単一行の選択法: 行にカーソルを乗せる
2.3.2 切り取り・コピー・移動・変更の取消
マウスを使って行うこともできますが,範囲選択とともにキーボードだけで行うこともできます。
- 切り取り: Ctrl-x
- コピー: Ctrl-c
- 貼り付け: Ctrl-v
- 変更の取消: Ctrl-z
2.4 スタイルの利用
論文やレポートなどの文章は「章」というまとまりをいくつか組み合わせて作成されます。 また,ひとつの「章」は複数の「節」というより小さいまとまりを組み合わせて構成されています。 論文やレポート等を作成する際には,このような文書の構造を意識する必要があります。
また,文書作成では,文書の内容と見た目を分離した文書作成が望まれます。 そのために「スタイル」を使うことができます。
2.4.1 既存スタイルの適用
Word には,「標準」,「見出し1」などのスタイルが予め用意されています。 章や節の見出し部分のスタイルを「見出し1」にすると, そこには予め Word で設定されている,見出しに適したフォントや文字の大きさが 自動的に適用されます。 スタイルの適用はホームタブ右上の「スタイル」で行えます。
2.4.2 既存スタイルの設定変更
スタイルに設定されたフォント等は自分の好みや必要性に応じて変更することができます。
例えば,「見出し1」の設定を変更したければ,
「見出し1」ボタンを右クリック -> 変更をクリック
して,「スタイルの変更」ダイアログで変更してみます。
2.4.3 スタイルへのアウトライン番号の設定
「見出し1」スタイルを適用すると,自動的に見出しに番号が付されるようにします。
アウトラインボタン -> 新しいアウトラインの定義
アウトラインボタンは,「ホーム」タブの「段落」内にあります。
「新しいアウトラインの定義」ダイアログで 「オプション」を表示し,「レベルと対応付ける見出しスタイル」を「見出し1」にします。
図1: 「見出し1」スタイルへの番号設定
2.5 箇条書きのスタイル設定
2.5.1 箇条書きの記号変更
箇条書きボタン右の三角 -> 新しい行頭文字の定義
「新しい行頭文字の定義」ダイアログで,記号や文字書式などを変更する。
2.5.2 参考文献一覧の作成:番号つき箇条書き(段落番号)の書式変更
段落番号ボタン右の三角 -> 新しい番号書式の定義
「新しい番号書式の定義」ダイアログで, 「番号書式」を変更する。
参考文献一覧に段落番号ボタンを設定すると,文献番号が自動的に付される。
2.6 ページ番号
挿入タブ -> ページ番号ボタン
「ページの下部」を選ぶと,ページ下部にページ番号が入る。
文書の本文編集に戻るには, 「ヘッダーとフッターを閉じる」ボタンを押す。